英詩と日本詩人

北星堂書店, 1983 - 503 pagina's

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森を樹木が飾るやうに都市は人間で飾られる優美で華やかに飾られた都の路を女たちは美しい顔と髪と秋波を見せて通る。磨れた鏡のやうな空に雲が豊かに羽飾りのやうにさまよふ如くに粗野の中を優美が通る詩人も麗人も散歩するほどものも思はない気軽さで雲 ...

Pagina 261
そしてまた歌へるやうにするのは猶更である。で、ある少数の例外を除いて,私はなるべく一行づつ殆ど逐次に訳して行った。大体に於て逐次訳と云っていい。そのお陰で私は創作以上の苦しみを営めた。...。...厳格な逐次訳でどうにか納めて行けるやうになっ ...

Pagina 377
汗は油のやうに流れてみる異邦人の恐怖が顔に刻まれてみる国土を失って他郷に生きる悲哀よ私はこの悲哀に蝕ばむ君の魂を見返し涙ぐましい心で見送る。むしああ誰であったらう!弱者に浴びせた「虐殺」の血!いまも君等は怯えてみるその心で私に路を訊く。

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