英詩と日本詩人北星堂書店, 1983 - 503 pagina's |
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Pagina 119
... 行く半夜の影を惜み,らく自然の快楽の得たさ見たさ,うかが燭とり窺う吾を何と,こ此は又おどろき飛びて行くか。さば今隠れむ,またも細く,かまど唱えよに君が歌を。• ◇薄田泣菫(明治 10 年・ 1877-昭和 20 年 1945 )詩集「ゆく春」(明治 34 年) ,同「二十 ...
... 行く半夜の影を惜み,らく自然の快楽の得たさ見たさ,うかが燭とり窺う吾を何と,こ此は又おどろき飛びて行くか。さば今隠れむ,またも細く,かまど唱えよに君が歌を。• ◇薄田泣菫(明治 10 年・ 1877-昭和 20 年 1945 )詩集「ゆく春」(明治 34 年) ,同「二十 ...
Pagina 184
... ゆく。大地―大地は自足している,私は星座等が更らに近くにあるべき必要を見ない,私はそれらが極めて正しい所にあるのを知る,それらに属するものはそれらに満足してゐるのを知る。にな(然かも私は快い重荷を担ひつゞけてゆく,どこ男と女とを私は運ぶ何所に行く ...
... ゆく。大地―大地は自足している,私は星座等が更らに近くにあるべき必要を見ない,私はそれらが極めて正しい所にあるのを知る,それらに属するものはそれらに満足してゐるのを知る。にな(然かも私は快い重荷を担ひつゞけてゆく,どこ男と女とを私は運ぶ何所に行く ...
Pagina 218
... ゆく。...。このふた月あまり私はただ静かに自分自身の心を観照して,燃え狂った煩悩の花壇から幽かな銀色の蟲の音を拾ってゆく...。私の目下の一大事は驕奢な貴公子の生活を羨む事でもなく、また華やかなバンドマンの歌劇を観にゆくことでもない ...
... ゆく。...。このふた月あまり私はただ静かに自分自身の心を観照して,燃え狂った煩悩の花壇から幽かな銀色の蟲の音を拾ってゆく...。私の目下の一大事は驕奢な貴公子の生活を羨む事でもなく、また華やかなバンドマンの歌劇を観にゆくことでもない ...