英詩と日本詩人

北星堂書店, 1983 - 503 pagina's

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Pagina 219
... その愁如し,しぶく噴水ふしそことなう節ゆるうゆらゆるなべに,いつしかとほのめきぬ月の光も。そのその空に、その苑に、ほのの青みにすすりな静かなる歓駄泣きもいでつつ,いづくにか,さまだるる愛慕のなげき。ほてあのとやはらかきほの熱る女の足音な ...

Pagina 277
... その猛気をぞ示しける。あるひは矯矯として静に歩みかぞへろへろとほまわ武を数へつゝ,あるひは飄飄として遠くせ廻り,どうどうといふしつたこうまんみいそのほのふまなこアドニスの叱咤さへ,その高慢の耳には入らず。たゞ其火炎の眼にひめろますがたみや ...

Pagina 414
... その五十四「千代はものかは,づ代も、世に見まほしき姫小まつ。かゝる深山のうもれ木と,よそに見て帰りなば,われもあだしと謡はれむ,こゝろしあらむ世の人に。その五十五「なにはの浦はつらくとも,なほ住み吉の岸もあらむ。いざ給へ」とて,すゝむれど,を ...